「売り」「買い」とは?
モノを買ったり売ったりするときに普通は「りんごを買う」「お酒を売る」などと表現します。さて、為替証拠金取引においてこの「売る」「買う」とはどういうことなのでしょうか???
ドル/円で例を挙げます。1ドル=118円と書いてあるとき、一般に1ドルを日本円に交換するとき、日本円を118円必要とする、ということを表しています。円高?それとも円安?のページで示した円高とか円安などは、対ドルで円の相対的な価値を「高い」とか「安い」などと表現しているのです。1ドルが118円で交換できたものが1ヵ月後に120円になったとき、円を余計に2円出さないと円でドルを手に出来ませんから、対ドルでの相対的な円の価値が下がった=安くなった、と考えるのです。
これが「円安」です。同様にドルは対円で相対的な価値が上がった=高くなった、と考えて、「ドル高」といいます。
さて、米ドルが今、1ドル=118円のとき、将来120円になると考えるのであれば、ドル/円を「買う」のがいいのか、それとも「売る」のがいいのでしょうか?基本的には将来高くなる通貨(ここではドル)を買い、将来安くなる通貨(ここでは円)を売ると考えるのがいいでしょう。
1ドルが118円であったものが120円になるのですから、ドルが高くなっていますね?一個のりんごが118円で売っていたとすると、それが120円になったらそのりんごが「値上がり」したと実感できます。そのりんごとドルを置き換えてください。この例ではドルを「買う」のです。
ドルを「買う」とは相対的に円を「売る」という側面もあります。為替取引の基本はある通貨と他の通貨との相対的な関係で成り立っています。一言でドルを買うといっても、どの通貨に対して「買う」のかがはっきりしないと売買が成立しません。
そこで、表記を「ドル/円」とするのです。「ドル/円」と書いてあるとき、ドルの価値が対円でどの程度なのかを示しています。もちろん、1ドル=118円のときに、将来115円になると考えるのでしたらドルが安くなっていくことになりますのでドルを「売る」のです。